皆さん、おはようございます。
全国から、大変な努力の結果、本日の大会に出場を果たした選手諸君に心からお祝いを申し上げます。
まさに夢にみた憧れの甲子園、皆さんとしては感動と、そして大変な緊張をもってこの日を迎えたことと思います。
私も、かつては甲子園に憧れた野球少年でありましたので、甲子園のグランドに立ってこうして挨拶出来る事に感激一杯です。そしてまた先ほど国歌『君が代』を独唱した深瀬廉君は、 私の母校・山形東高等学校の後輩でもありますし、なおさらうれしさを感じています。
さて選手諸君、今日までみなさんは各地域の勝利者でした。そして、今からは全国の頂点を目指す挑戦者でもあります。
これまで何千回、何万回もやってきた素振りや、あるいはノックやバッティングや、そうして積み重ねてきたものを信じて、最高のプレーをしていただきたい。そして同時に失敗を恐れずに果敢に挑戦をしていただきたい。どんな選手でも、どんな人にでも失敗はあります。皆さんはそれを乗り越えてきたわけですから、これまでの自分の練習に誇りと自信をもって頑張っていただきたい。そして同時に、自分の仲間を信じていただきたい。今日までお互い助け合ってきた仲間です。チームワークを大事にして、最後まで力を尽くして頑張っていただきたい。
そしてもう一つのお願いがあります。それは、今日まで諸君を支えてくれた多くの皆さんに感謝をしてもらいたいという事です。
今日皆さんがこの大会に出られたのは、もちろん皆さんの努力の賜物であります。 しかし同時に、この大会に至るまでに監督やコーチの皆さん、そして、皆さんと一緒に汗を流しながらも今日はグランドに立てずスタンドから応援しているチームメイト、そして母校の仲間や先生、郷土の皆さん、そして何よりも子どもの時から朝早く起きて弁当をつくってくれたり、ドロドロのユニホームを洗ってくれたり、遠くの大会の時には送り迎えをしてくれたりした、そんな皆さんのお父さんやお母さん、家族のみなさんに心から感謝をしていただきたいと思います。皆さんを支えてくれたそうしたたくさんの人々の気持ちに応えるためにも、全力でこの試合、今度の大会に臨んでいただきたい。
そして、将来は日本のプロや大リーグの選手として活躍する、そんな大きな気持ちを持って、頑張っていただきたい。
最後になりますが、最近、一部で私たち野球を愛する者の心を傷つけるような事件も起こっています。皆さんにはスポーツマンシップの精神にのっとった堂々としたプレーで、スポーツの良さを多くの国民のみなさんに知らしめていただきたい。
そして同時に、最近いろんな学校で、いじめやいじめによる自殺などの事件が起こっていますが、お互いに助け合い、力を合わせて素晴らしいプレーができる、そうしたさわやかさを、そんな力強さを、多くの高等学校や全国の生徒諸君に是非伝えていただきたい。そんな気持ちで頑張っていただきたいと思います。
皆さんの最後までのご健闘を心からお祈り申し上げまして、お祝いのご挨拶にさせていただきたいと思います。
頑張ってください。
平成19年3月23日
文部科学副大臣 遠藤利明
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