教育問題視察のために欧州、米国へ。

いよいよ暑い夏がやってきました。今年は特に蒸し暑さを感じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。通常国会が6月に閉幕したこともあり、私は7月、海外視察のため欧州と米国を相次いで訪れています。

まず1日~9日まで、青少年問題特別委員会の視察として、イタリアとギリシャを訪問しました。

最近、日本では児童虐待や児童遺棄などに関する事件が頻発していますが、こうした問題を子供の自主性を尊重した形で先駆的に対応しているイタリアの児童養護施設を運営し里親制度にも精通している「ジロトンド幼児センター」を視察。児童虐待や児童遺棄の現状や取り組みについて、職員の方と意見交換しました。

日本では、親による虐待をうけた子供等に対する制度が、養子縁組は民法、子供の保護は児童福祉法などと、法体系が分断していることが弊害の1つになっています。イタリアでは、子供が家庭で育つことが一番の幸せだと考え、統一した基本理念に基づく「家族への子の権利法」が制定されています。

まず第一に、子供は実の親に養育される権利を明記し、国や自治体が子育てに苦しむ親を支援。それでも子供の遺棄状態が続く場合、養子縁組制度や里親制度を積極的に活用しています。ジロトンド幼児センターでは大半の子供が平均8ヶ月位の期間で里親に預けられておりました。

日本との一番の違いは、子供に対して育ての親と実際の親の両方が居るということを最初から教えていることです。そうすることによって、将来、子供が成長して初めて、実の親がいるという事を知る混乱を避けることが出来ます。これは宗教観の違いからかもしれませんが学ぶ必要があると思います。

特別委員会では、これをもとに8月中旬にも日本の乳児園や養護施設の現状を視察することにし、解決策を検討して行きます。

また、日本でも有名な幼児教育法「モンテッソーリ教育」を実践しているモンテッソーリ幼稚園も訪れました。同園が一番重視しているのが、子供の自発性の尊重。手触りや大きさまでこだわり抜いた玩具を用意し、知的好奇心を興させて遊びに夢中にさせます。ここで集中力が身につき、言葉や文化、生活様式などが自然と吸収されていくのです。

自民党は幼児教育の充実を重要政策に掲げ、将来的には完全無償化を目指していますが、目を輝かせて物事を吸収していく幼児期の教育に、もっと視線を向けていきたいと思います。

いったん帰国後、今度は23日~30日までの日程で米国ニューヨークを訪れました。自民党教育再生実行本部長として大学や高校などを訪れ、英語教師養成の支援プログラム、職業教育、コミニュティカレッジや大学入試の仕組みなど、米側の教育関係者との会合に臨んでいます。

欧州と米国双方で感じたのは、社会が子供がすくすくと育つ権利を最重視しているということ。日本はまだ福祉や教育で縦割りな傾向が目立っているだけに、今回の知見を今後の政策立案に役立たせて行きます。

平成26年8月2日

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