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小沢氏は限りなくクロに近い無罪
 

 民主党の小沢一郎元代表に無罪判決が下りました。小沢氏に近いグループは「復権だ!」と盛り上がっているようですが、判決文を読むと、数々の疑惑に対する小沢氏の関与が認定されており、道義的・政治的責任はむしろ高まりました。限りなくクロに近い「シロ」なのです

 判決では、検察官役を務めた指定弁護士の主張の大半が認められました。小沢氏が不動産を買うために拠出した4億円について元秘書らが政治資金収支報告書に虚偽記載をしたことや、小沢氏が簿外処理することを知らされ、了承していたことも認められました

 裁判で小沢氏は、政治資金収支報告書を「1度も見たことがない」と話していましたが、 判決では「およそ信じられない」と一蹴されました。 無罪となったのは、元秘書と共謀したと言う証拠が乏しかったためですが、「共謀共同正犯が成立するとの指定弁護士の主張には相応の根拠があると考えられなくはない」とも指摘されています。 法的には無罪ですが、判決は「政治資金規正法の精神に照らして芳しいことではない」と断罪しています

 あるメディアの緊急世論調査も87%の国民は納得できないとしております。 自民党はこれまで、小沢氏に国会で証人喚問に応じるよう求めてきました。 しかし小沢氏は「裁判に影響が出る」と断ってきました。無罪判決で一区切りつくなら、小沢氏は堂々と証人喚問に応じるべきです。また、野田総理大臣は民主党代表として小沢氏に国会での説明責任を果たさせるべきです

 今回の無罪判決で、政局は一層混迷を増しそうです。小沢氏は党内最大勢力を引き連れ、消費税増税関連法案の衆院採決の阻止に動くでしょう。「法案の今国会の成立に命を懸ける」と明言した野田佳彦首相の力量が問われます。 よく「自民党が小沢氏と組んで野田政権を打倒するのでないか」といわれます。 しかし「数と金」にモノを言わせる小沢政治は、与野党に関わらず終わりにしなければなりません。ただ、逆に自民党が野田首相とタッグを組むかといえば、現状ではとても無理な話です。増税に絶対反対のスタンスを取る小沢氏と決別しておらず、「命を懸ける」という本気度を疑うからです。増税と同時に行う社会保障改革は殆ど先送りであり、実現不可能な最低保障年金もまだ取り下げておりません

 小沢氏をめぐり、民主党が抱える矛盾を解消する道はただ一つ。衆院解散・総選挙です。小沢氏は実現不可能なマニフェストにいまだ固執しており、これを精算するには一度選挙をするしかありません。ここで勝ち抜いた者同士が、日本のために真の改革に手を携えて取り組むのが良いと思います。自民党は大型連休明け、社会保障政策などの対案を提出し、堂々と国会での審議に挑もうと思っています。「わが党ならこう思う」と高い旗を掲げ、衆院解散した際の選択肢をつくります。野田総理が本当に政治生命をかけられるのか注目して行きます

 
平成24年5月1日 
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