群馬大学医学部附属病院重粒子線医学センターに行ってきました。私が以前から山形大学附属病院への導入を主張しているガンの重粒子放射線治療施設を視察するためです。この設備は現在日本国内でも群馬、千葉、神戸の3ヵ所しかありません。
重粒子放射線治療は、最先端のガンの治療法です。重粒子(炭素イオン)を加速し、がんに照射して退治します。従来のエックス線治療と比較して、ガンをピンポイントで攻撃することができ、かつ効果も高いことで知られています。身体の奥にできた前立腺ガンや頭頸部のガンなどでも、周囲の細胞を傷つけずに治療することができます。施設は70m×40mのコンクリートの建物の中に大きな機械が並んでおり、まるで工場にいるかのように錯覚してしまいます。
山形は全国的に見ても高齢化率の高い地域ですが、否定的にとらえる必要はないと思います。それを逆手にとって、医療・福祉をはじめとした健康・医療関連産業の集積を目指してはどうでしょうか。健康・医療はこれから伸びていく有望産業です。山形を、日本で一番健康に暮らせる地域にしていきたい。医療・介護・医薬品・健康・スポーツ・食・ものづくり(医療・福祉関連機器)・観光を結び付けて山形を日本でも有数の健康関連産業の拠点にしていきたい。このような夢を持っています。
私はこれを「高度メディカルタウン」と名付け、実現を図っていきたいと思います。まずは重粒子放射線を導入して、東北・北海道のガン治療の拠点施設として整備するとともに、今後の山形を支える新しい産業を育て、働く場所を生み出していきたいです。
建設費用をはじめ様々な課題がありますが、国民のいのちを守ることは政治家の原点です。重粒子放射線の導入により、これまでは助からなかった方々が助かることにもなります。現地を視察しあらためて山形に導入したいとの思いを強くしました。山形のみなさんが安心して暮らすことができるよう、実現に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。 |