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通常国会召集にあたり
 

 24日、今年の通常国会が召集されました。「今年1年頑張るぞ!」と意気込み衆院本会議場に入ったのですが、冒頭行われた菅直人首相や与謝野馨経済財政担当相の演説を耳にして、すがすがしい気持ちがあっという間に吹き飛ばされてしまいました

 菅首相は演説中、4度も「与野党」という言葉を繰り返し、税と社会保障改革の与野党協議を呼びかけました。首相は「1年半前、自公政権が設置した『安心社会実現会議』は、社会保障と負担のあり方について『与野党が党派を超えて合意形成を進めるべき』と提言した」とも指摘しました

 しかし当時、自公政権の呼びかけを拒否したのは民主党です。演説で触れていた「少子高齢化などで財政危機は深刻」という認識は共有しますが、菅内閣が編成した2011年度予算案では、子ども手当などのバラマキ予算は温存されたまま。破綻が明白な民主党マニフェストの総括もありません。それで都合良く、「与野党協議」と責任をなすりつけられても困ります

 消費税はどう改革するのか、年金の将来像はどうか…私たち自民党は昨年の参院選時、選挙では不利だといわれながらも、消費税増税も含めてすでに具体像をまとめています。やみくもに「与野党協議」と抱きつく前に、まずは自らの改革案を民主党内でまとめ、民主党としての将来の社会保障のあるべき姿を見せてほしいのです

 これまで民主党は散々ウソをついてきたのですから、向こうが空手形しか示さないままでは、安易に交渉に乗れません。民主党の岡田克也幹事長は「マニフェストは7月までに修正する」と述べましたが、本気で予算案を今年度末までに通したいなら、3月末までに修正案を出すべきです。こうした言葉の節々から、残念ながら本気度が透けて見えてしまうのです

 与謝野大臣には、せめて民主党のバラマキ政策を止めさせてほしいと淡い期待を抱きましたが、演説の大半は財務省が用意した原稿を読むだけ。最近は自民党時代に批判していた子ども手当にも理解を示すなど、変節ぶりに落胆しました。「民主党が日本を崩壊させる」という著書を最近出版した人とは到底思えません。ましてや、自民党の比例選挙で当選し、『離党した時には国会議員を辞職します』と誓約書まで書いている人ですから

 自民党の谷垣禎一総裁は23日の党大会で「今年こそ民主党政権を衆院解散・総選挙に追い込む」と決意を述べました。翌日の両院議員総会では「通常国会が終わる6月までに解散に追い込むよう『覚悟』を持って臨む」とまで語りました。普段温厚な谷垣総裁にジレンマを感じていたある女性議員ですら「涙が出た」と話すほど、力強いものでした。このままの政権が続けば日本の危機だという気持ちからです

 菅首相が本気で改革を成し遂げようとするなら、先ずはマニフェストの間違いを認め国民に謝罪をした上で、一旦解散総選挙で国民の信を問うべきです。その上で虚心坦懐、大連立でも部分連合でもして、税と社会保障や自由貿易、日米関係などの外交問題に挙国一致内閣の気持ちで取り組むべきです

 私も先ずは早期解散にすることが一番の国民の利益だと信じ、「覚悟」を持って今国会に臨もうと思います


 
平成23年1月26日 
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