えんどう利明--日本を、山形を、元気でいっぱいにします。
 
FIFA理事会出席のため、スイス・チューリッヒへ。
 
 12月1日から、国会を代表してスイス・チューリッヒで開催された国際サッカー連盟の理事会に出席してきました。これは、2018、2022年に開催されるサッカーワールドカップを日本に招致するための活動です

  近年、こうした大規模なスポーツの国際大会は、大きな国民的盛り上がりと経済効果を考えて、多くの国が国を挙げてその招致に取り組んでいます。サッカーワールドカップは、その中でも圧倒的に大きな大会であり、今回もアメリカからはクリントン元大統領、イギリスからはキャメロン首相やアンドリュー王子等、各国の王族や首相までもが出席して招致活動を繰り広げるなど、熱狂的な会合でした

  結果は、2018年はロシア、2022年にはカタールでの開催が決定し、2022年に立候補していた日本は残念ながら開催国にはなりませんでした

  近年、オリンピックなどメジャーな国際大会の招致活動は少し異様な状況になってきています。選考委員への過剰な接待などの事件が相次ぎ、今回もそうした疑惑によって2人の理事の投票が禁止されてしまいました

  大きなスポーツ国際大会は、国民が一致して活動を支援するため国が大きく盛り上がり、同時に世界各国の注視を集めますから、後進国は国の発展を国際社会に認知してもらう絶好の機会ととらえ、また、先進国は成熟社会による停滞をこうした大会の持つパワーで再度の活性化を図ろうとし、オリンピックの招致には各国の大統領や首相、皇族が多数出席し招致に全力を挙げています

  しかし、こうした決定が少数の理事や委員で行われるため、金銭授受などの疑惑が絶えません。また、理事や委員などが長くそのポストに就いているために、そうした一部の人たちの取引だけで決定しているとの懸念があり、この状況の原因となっています。また、開催の条件も厳しく、2022年開催が決まったカタールは、これから冷房付きの大規模なグラウンドを22個作らなければならず、それだけでも何兆円もの予算になります。そして、大会後もそのグラウンドが度々利用されるかと言うとほとんど使われなくなってしまうだろうという点も指摘されています

  それにしても、今回の日本の招致活動は消極的過ぎたようです。「次世代のW杯」を標語に「3Dを駆使したハイテク大会」、「世界各地より6,000人の子供たちを招致する教育活動を一緒に」等を訴えましたがインパクトが薄く、鳩山元総理が形勢不利との判断なのか突然キャンセルするなど、今一つ熱が入っていないような感じでした

  スポーツは思想や人種を越え世界が全く同じルールで戦える唯一の行事であり、国民を盛りたて、子どもたちに夢や希望を与える事ができ、こうした大会を国が積極的に開催できるよう「大会予算の政府保証」等、課題の実現に積極的に取り組まなければなりません
 
平成22年12月16日 
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