24日昼、那覇地検は突然、公務執行妨害罪で逮捕・拘留した中国漁船船長を処分保留のまま釈放し、中国への送還を決定。船長は25日未明、迎えの中国機で帰国しました。
今回の決定には合点がいきません。そして強い憤りを覚えました。
逮捕後、政府は尖閣諸島は日本固有の領土であり、違法操業をしていた中での巡視船への追突であるから公務執行妨害罪であり、国内法に基づいて粛々と対応すると説明してきました。
これさえも民主党代表選挙にかまけて対応が遅く、危機管理が全く出来ていませんでした。当時の状況を録画したビデオテープがあると言っているのだからすぐに公開して、中国も含め世界へ漁船の違法を訴え、国際社会の理解を求めることが必要でした。それを怠ったために、中国の思惑通り世界各国から、逮捕が日本政府の違法行為であるかのように認識されてしまいました。
ましてや今回の釈放は言語道断です。直前まで国内法にのっとり粛々と対応すると言っていたのに突然の政治判断です。これでは中国の圧力に屈した「腰ぬけ外交」であり、日本は圧力に屈する国であるといった誤ったメッセージを国際社会に与え、アジアにおける日本の存在さえ脅かされてきます。もし、今回の処置が政治判断であるなら、地検に発表を押し付けず、政府が国民に対して責任をもって説明をすべきです。全く無責任です。
更に、今回の釈放の決定を那覇地検が「わが国の国民への影響と今後の日中関係を考えて」と独自に判断したとしたらなおさら異常です。検察庁が法に基づかないで高度な政治判断や超法規的処置を決定したとしたら大問題で、今後、法律に関係なく検察庁の政治判断で勝手に有罪や無罪にされてしまうからです。
いくら検察庁でもこんな判断はできず、どう見ても政府が検察庁に無理やり決定を押し付けたとしか考えられません。最初の対応に失敗し、挙句の果てに最後の決定を他に押し付けるような無責任な内閣なら必要ありません。
「菅内閣」は退陣すべきです。 |