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鳩山総理が退陣、菅直人副総理が新首相に。
 

 2日朝、鳩山総理大臣が突然の退陣を表明しました。前日夜の小沢幹事長等との会談では退陣を拒否したと言われていただけに驚きました。小沢幹事長や輿石参議院議員会長等が、鳩山総理のままでは参議院選挙が戦えないから退陣を強制したと言われています。

  鳩山総理が退陣するのは当然です。総理としての言葉の重さがなく、また、頻繁に発言が変わるため国内外からすっかり信頼をなくしてしまっていたからです。普天間に至っては迷走し、8ヶ月間地元沖縄をはじめ、混乱をもたらしただけで結局元の自民党時代の合意案に戻りました。「最低でも県外」という言葉がむなしく響いています。

  しかし最後は頑張りました。小沢幹事長に対して「政治とカネ」の問題で辞めて貰うとの発言は、自分を引きずり落ろした小沢さんや輿石さんに対する『意趣返し』です。

  さて、退陣からたった2日後の4日には、もう菅直人前副総理が新首相に就任しました。(法律的には8日から)候補者が日本をどうしたいのか、外交のスタンス、また、「普天間問題」や「バラマキによる財政問題」、「政治とカネ」等の課題にどう対処しようとするのかを国民にも民主党員にも披瀝する事無く、約10分の挨拶だけで選挙を済ませてしまいました。どうみても出来レースであり、最初から菅総理に決めていたものと思われます。後は国民から評判の悪い小沢さんを表舞台から隠すことに専心しているようです。

  長い国会の歴史の中で、選挙に負けてから責任を取って首相が交代する事はあっても、選挙に負けそうだから首相を交代させたなどという事はありません。もともと、菅新総理は鳩山内閣の副総理であったのですから、これまでの失政に連帯責任を負うべきであり、更に、国民に対して考えや政策をしっかりと示さずに就任したのは、選挙目当てとしか見えません。また谷垣禎一自民党総裁が指摘したように、鳩山総理と小沢幹事長の政治とカネの明確な説明責任は未だ果たされていません。辞任は「小沢疑惑隠し」と言われてもしょうがないという声に新政権はどうこたえるのでしょうか。菅新内閣は明確に小沢グループ排除を国民に示して、支持率アップを狙うようですが、小沢排除は挙党体制ともいえず、新総理は党内抗争で身動きが取れなくなり、国民不在の政権運営が予測されます。

  どちらにしても、菅新総理はこうした問題にしっかりと説明責任を果たさなければなりません。

 
平成22年6月8日 
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