連休も終わり国会は後半の攻防へと移りました。民主党と連立政権は仕分け作業のパフォーマンスと、普天間基地移設問題等玉虫色決着で乗り切ろうとしていますが、国民の皆さんはしっかりと今の政治の問題点を見抜いていると思います。
実現不可能な政策やバラマキ、財政の現実を見ないマニフェストで大風呂敷を広げても、絵に描いた餅では政治とは言えません。更に、肝心の総理大臣の発言がころころ変わるのですから、とても信頼出来るものではありません。
さて、財務省は10日、2009年度末の国債や借入金などを合わせた「国の借金」を882兆9,235億円と発表しました。08年末からは36兆4,265億円増えています。これを国民1人当たりの借金にすると、639万円にも上ります。既に財政破たん国家の様な状態です。債務超過でユーロが暴落したギリシャでさえも国民1人当たりの借金は300万円程度。大変な額です。
ではなぜ日本がギリシャのようにならないでいられるのかというと、日本では国の借金である国債などの大半を日本の金融機関が購入している為、回収騒ぎにならないのですが、ギリシャは他国の金融機関に販売していた為、騒ぎになったわけです。
日本経済が崩壊しないのは、マーケットの成熟度と冷静さであって、現在の民主党政権の政治能力ではありません。民主党はそこを間違わないで貰いたいと思います。そうはいっても野放図に国の借金を増やしたのでは、国が持ちこたえられません。もちろん、これまで政権を担当してきた私たち自民党の責任が大きいことは事実です。そのため、小泉政権では行財政改革を徹底し、借金を減らしてきました。しかし、国民の皆さんの痛みが増えてしまったのですが、その時にこそ医療や介護など福祉目的にした消費税を導入し、国民の皆さんの安心を得なければならなかったと反省しています。
民主党政権に代わって最初に編成した今年度予算は、92兆円の支出に対して48パーセントにもなる44兆円の国債発行(借金)をした想像もつかないほどのバラマキ予算となりました。これは家庭経済に例えると、1年間に生活費を920万円使うけど、収入は370万円しかないので、これまでの貯金を110万円取り崩し、それでも足りないので440万円を借金したことになります。そして、借金の総額が8,830万になっているという事ですから、想像に余りあります。更に民主党政権は、尚一層のバラマキ予算にするため、来年度は50兆円もの借金をしなければならないと言われています。
まずはこうした選挙目当てだけのバラマキ政策を止め、物づくりや農業など自ら一生懸命に働く人々にしっかり支援する事と、世界に挑戦できる新たな成長産業に国が全力で取り組む事が大切です。同時に、財政健全化に取り組み、消費税を導入して医療や介護等を国が責任を持ち、国民の皆さんに安心を持ってもらわなければなりません。
消費税導入は、景気の動向を見て、方法や仕組みを考えなければならないのは当然ですが、今度の参議院選挙ではこうしたことをしっかりと国民の皆さんに訴えた選挙にしなければと思っています。 |