10月2日、私は選挙前から取り組んできた2016年夏季五輪最終開催地決定の瞬間に、招致代表団の一人としてコペンハーゲンに乗り込みました。
結果は、みなさんご承知の通りでしたが、これだけは断言できます。東京のプレゼンテーションは、4都市の中でも最高でした。ただ、その国を代表する著名人と選考委員をくすぐる各国の演出よりも、日本らしさが出た新しい日本の五輪のメッセージは、逆に時代を先取りしすぎたのかも知れません。
東京のプレゼンテーション、トップバッターは三科怜咲(みしな・れさ)さん。15歳です。オバマアメリカ大統領の後で、その後は我が国の鳩山総理のスピーチに挟まれる格好での大役。素晴らしかったです。
東京生まれでシンガポール育ち、現在は神奈川県に住む中学3年。未来の体操選手はパーカ姿でさっそうと壇上に立ち、流暢な英語で語りかけました。「私は皆さんの国々の将来のオリンピアンを代表してここにいます。でも心配なことがたくさんあります。スポーツをやりたいと思う人が減り、スポーツをやる場所さえ残らないかもしれません。気候変動、環境、何が正義なのか、不公正、ドーピング……。私のような若い人たちが希望を持てるような場所を選んでください」。地球と世界の将来と未来のアスリートへ向けた素晴らしいプレゼンテーションでした。
コンパクトな環境五輪。東京開催はかないませんでしたが、その理念を広島や長崎が平和のメッセージを発信する形で引き継いで、招致に動き出すといいます。この流れを三科さんが作ってくれたのではないでしようか。
私は以前よりスポーツ庁設置と国策としてのスポーツを政策の中心の1つにしてきました。選挙前の国会では、議員提案である「スポーツ基本法」の提案責任者として法案を国会に提出しました。審議時間がなかったので、これからの国会で成立を図っていきます。
それは学校を中心とした体育から、地域を主体としたスポーツへの脱皮です。また、障害者スポーツやスポーツ・レクリエーションも一体として取り組んでいくことが必要です。もちろん、国際大会でアスリートたちが大活躍してくれることも大切ですが、国際平和への貢献や、活力ある国民経済の発展、国民の体力向上と健康増進などの効果も期待されます。
「スポーツで人を育てる。」改めてえんどう利明のライフワークの一つだと感じています。これからも全力で取り組んでいきます。みなさんのお知恵をお貸しください。
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