安倍総理大臣が突然の辞任。私は、後継総裁に福田康夫氏を推薦します。
9月12日午後1時からの本会議で総理大臣の所信表明に対する各党の代表質問が始まる直前、安倍総理大臣の辞任が伝えられました。最初は理由が分らず周囲も騒然としていましたが、「テロ特措法が成立する見込みがなくなったため職を辞し、後継者に成立を託したい」との説明がありました。しかし、2日前の所信表明で、「テロ特措法の成立は国際公約なので、そのために全力を挙げる」と言明したばかりですから、全く不可解な辞任でした。
その後、病気のため入院したのですから止むを得ない状況にあったのだとは思いますが、情けなく残念な話です。辞任をするなら、やはり参議院選挙で大敗した時に、その責任を取って表明すべきでした。それならば、まだ若いのですから後日再起を期す事ができると、友人として再三申し上げてきました。
今回の辞任を受けて、さっそく自民党総裁選挙が行われます。本来であれば党大会を開いて党員投票を実施し、党員の意見を集約したうえでの選出が望ましいのですが、国会開会中という異常事態での総裁選挙ですから、国会議員に地方代表を加えての選挙という形になります。この選挙には、福田康夫元官房長官と、麻生太郎幹事長の2名が立候補しました。
私は当初、谷垣禎一前財務大臣に立候補を促しました。今回の参議院選挙で敗北した大きな要因が「都市と地方の格差の拡大」であり、「地方が感じる置き去り感」にあった訳で、「昨年の総裁選で格差是正の必要性を強く訴えた谷垣代議士が最もふさわしい」と考えたからです。しかしながら急な展開であり、また谷垣氏とも考え方の近い福田代議士が立候補を検討していたため、今回は立候補せずに福田氏支援の立場を取りました。従いまして私も、格差是正等の「政策転換を訴える」福田氏を支持することにいたしました。
麻生代議士は、第一次安倍内閣では副総理格の外務大臣として安倍総理と共同歩調を取り、また、敗戦した選挙後も、安倍総理に続投を持ちかけ今回の混乱を招いた実質的な責任者ですから、私としては支持する訳にはいきません。
14日に総裁選挙が告示され、現在、23日の投開票に向けて街頭遊説やテレビ出演などの選挙活動が行われています。私は、選挙管理委員として今度の総裁選挙の責任者の一人であり、今日も大阪、高松の街頭演説に同行してまいりました。
どちらが勝ったとしても、既に始まっている臨時国会において民主党との戦いが待っているため、選挙後は挙党一致で政局運営に当たらなくてはなりません。 |