思いつくままに、近況のご報告と、近未来のお話しを
3月3日の朝4時過ぎに、衆議院本会議で平成19年度政府予算案が可決しました。これで3月末には、予算案の成立が確実になりました。
土曜日の朝、未明までの本会議はしばらくぶりです。しかし、その中身は予算案自体の問題で紛糾したわけではなく、ただ「野党が頑張っている姿を見せたいだけ」と思えるような行動でした。しかも、野党第一党の民主党小沢党首は欠席です。私たち国会議員にとって最も大事な仕事のひとつである新年度予算案の採決を、何の理由も無く欠席するのは「仕事放棄」と言われても仕方ありません。それに加えて野党提出の予算委員長などの解任決議案採決も行われたというのに、その実質責任者である小沢党首が欠席とは、あまりにも無責任な話です。
選挙戦を前に奔走し、マスコミに対してもCM出演など、いろいろとパフォーマンスを演じているようですが、国会議員として最大の義務である本会議すら平気で欠席する人の言葉を、本気で信じていいのでしょうか。
さて、最近、景気に関する指数などを見ていますと、回復基調にあることが少しずつ鮮明になってきました。また、それに伴って雇用状況も改善しつつあります。東京をはじめ大都市では人手不足の状況になってきており、パートや派遣社員などから正社員への切り替えも進んでいるようです。山形でもようやく有効求人倍率が1を超えるようになってきました。とは言いましても、景気がいいのは特定の業種に偏っており、大半の会社はまだまだの状況です。
各都道府県の平成19年度の予算案を見ましても、大都市圏では大幅な税収増を見込み予算が増えていますが、大半の地方の県では税収が伸びず、減額の予算案となっています。 こうした税収の偏在を是正するとともに、地域活性化の事業を積極的に進め、地方を元気にしていかなくてはなりません。
3月7日に、環境・バイオ燃料の勉強会をスタートさせました。これは、世界的な原油高と温暖化に対応して、「油や石炭などからつくられる化石燃料の使用を減らすため、バイオマス(動植物から出るエネルギー)の生産を増やそう」という考えのもと、特に、植物からのエタノール(エチルアルコール)を増産させようというものです。
現在、沖縄ではサトウキビから、北海道では天庶糖や米くずなどからエタノールをつくる実験をしています。また場所によって、間伐材や稲ワラから生産する方法や、バイオディーゼル用の菜の花の実験栽培など、「多様な植物からのエネルギー生産」が模索され始めています。
このような可能性に加え、私は、休耕田に「食用にしない米」を植え付けてエタノールを生産するのがいいのではないか、と考えています。もちろん、今のままではコストが掛かり過ぎますが、品種改良をして収穫量の多い米を生産することと減反奨励金などを組み合わせて、収支面でも成り立たせるのです。そして将来、高品質な日本米が輸出できるようになった場合や、世界的な食糧不足に備え、いつでも元の食用の米をつくれる状態を保っておこうという考えです。麦や大豆への転作はなかなか上手くいかず、せっかくの美田が休耕田になり、原野になってしまうのがもったいないと思うからです。
農水省、経産省、環境省や全農などの関係団体や企業とともに約30名の国会議員で勉強会をスタートし、6月までに当面の取りまとめ案を作り、来年度の新規事業に結びつけたいと思っています。
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