インドネシア、プルサダ大学に支援を
昨年末、インドネシアを訪問したときに、少しの時間でしたが「プルサダ大学」を視察しました。
そこは戦後日本に留学した人たちによって設立された、たいへん親日的な大学で、約2,500人いる学生のうち実に1,800人位が日本語や日本文学を学んでいるということでした。
学長をはじめ教授や経営者の皆さんに会ったのですが、驚いたことにその全員が日本への留学経験者でした。皆さんと話をしていた中で残念だったのは(もちろん謙遜もあったと思いますが)、「この大学はインドネシアに中で、それほど優秀な大学ではありません」という発言でした。そして、それ以上に残念に感じたのは、こんなに日本と深い関係があり、日本に関する教育が行われている大学に対して、私たちのほうから何の働きかけも支援もしていないという現状でした。
もし日本が何らかの支援をすることによってこの大学のレベルを上げられたら、そしてここを卒業した優秀な学生たちがインドネシアの中で活躍するようになったら、日本との友好関係は、より深まるに違いありません。
いま日本は、アジアなどから多くの留学生を受け入れる努力をしています。いずれその国をリードする学生たちに、日本との良い関係を築いてもらいたいという意図もあります。そうした観点からみれば、このような海外の大学に支援することは、非常にに効果の期待できる方法だと思います。
そうした理由から、私は文部科学省でこの件について検討を始めるよう依頼しました。たとえば、日本からプルサダ大学に、世界的に活躍している日本人学者や研究者を派遣し直接講義をしてもらうなど、支援の仕方はいろいろあると思います。
昨年、タイでも同じように、日本への留学経験者による大学が設立されました。 「泰白大学」といいますが、ここにも支援をしていきたいと考えています。
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