デジタルコンテンツの明日を担う人材は・・・。
10月20日、株式会社デジタルハリウッド大学を視察しました。
規制緩和による「特区制度」で昨年から開校した「株式会社の大学」です。 これまでの大学とは全くイメージが違いました。場所は電気の街、秋葉原駅前に立つビルの中。教授陣はこれまでの大学設置基準に基づいていますが、ビルのワンフロアを借りただけの、体育館やグラウンドの無い、本当に小さな大学です。それまでも専門学校として、映像やメディアなどの業界に学生を送り出していました。
学長はアニメやコンテンツの専門家で、これまでも映像などの現場で活躍した人物です。株式会社立の大学を設立した理由として、
1/ 今後成長が期待されるコンテンツ産業にも関わらず、技能を学べる大学が少なく、思うように人材が育っていない。人材を育成して世界やアジアのコンテンツ産業に遅れをとらないようにすることが急務である。
2/ 技術革新の激しいコンテンツ業界へ人材を供給するには、常に新しい設備を更新するための資金が必要だが、株式会社のほうが資金調達がし易い。
3/ 国内外で活躍する上でも、学士を取得できる安心感が大切である。
といった内容を挙げられておりました。
学長や経営者の方針もしっかりしており、時代の要請に対応した人材教育をしている点には感心しました。また、併設している大学院の学生が、現場のメディアやコンテンツ業界で各種の賞を受賞していることなど、結果も出てきています。
ただ、教養というよりも現場での実践力を重視するという教育姿勢は、ある意味では専修学校との大きな違いを見つけにくく、「大学でどのような人間をつくっていくのか」という根本の問題をも考えさせられました。
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