自民党総裁選挙が始まりました。
9月8日、自民党総裁選挙が告示されました。谷垣財務大臣、安部官房長官、麻生総務大臣の3人が立候補し、20日の投票日を目指し選挙戦がスタートしました。
一部のマスコミは、「今度の総裁選は消化試合である」といった論評をしていますが、自民党の新総裁は、次の内閣総理大臣になる訳ですから、「これからの日本をどう創るのか」を広く国民、党員に示して信を得なければなりません。そうした意味で活発な論戦を期待しているのですが、選挙後の行動を考えてか、難しい議論を避ける傾向にあるのは残念です。
私はこの論戦を通じ、自民党という政党が「幅広い考えを持つ政党である」ことを示さなければならいと考えています。 なぜなら最近の自民党は、小選挙区制の導入や、官邸機能の強化と集中化により、党のスタンスが片方に寄り過ぎ、不安定になってきたと感じるからです。たとえば、昨年の郵政解散の時の「刺客」に代表される圧力によって、異なる意見を言うのを恐れる議員が出てきたことは、その現れです。これでは一部の意見しか反映できない政党になってしまいます。
もともと自民党は、自由と民主主義という2つの異なる基本理念を、その時の政治状況の中で上手く組み合わせてきたために長く政権を維持できたのであり、今のように1つの考え方のみを強調したのでは政党がやせ細り、時代とともに衰退してしまうことになるでしょう。このままでは、次回の統一地方選挙や参議院選挙で過半数を獲得することは難しいと危惧しています。
そのような意味からも、私は谷垣財務大臣を支持しています。同時に選挙対策本部事務局長に就任し、谷垣さんの新総裁就任のために努力しています。谷垣さんは、消費税の在り方や、アジア外交のための靖国神社の問題などについて、逃げることなく正直に国民の皆さんに訴えています。決して分のいい戦いとはいえませんが、谷垣さんの人柄と政治姿勢が私は大好きです。
谷垣さんは、大学を8年間かけ、司法試験も7回目でやっと合格したという苦労人で、決して順風満帆なエリートではありません。顔に似ず頑固ですし、辛い状況から決して逃げようとしない、まっすぐな人です。会って話をすれば、ほとんどの人が好きになる人物です。今回の自民党ブロック大会でも、そうした人柄が伝わり大変好評でしたが、政府の要職を続けていたために総裁選挙に立候補する意思を表に出した活動ができませんでした。
この選挙は谷垣さんにとっての第一歩です。仮に失敗したとしても、一度でめげる人でも腐る人でもありません。私も最善を尽くして頑張ってまいります。
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