消費税が先か? 行財政改革が先か?
最近、「消費税率引き上げが先か、それとも行財政改革が先か」の議論が起きています。これについては、誰が考えても行財政改革が先、つまり政府のムダをなくして借金を少しでも減らしていくことを先行するのは当然のことだと思います。消費税率引き上げに言及している谷垣財務大臣もまた、「はじめに行財政改革を行うのは当然」と言っています。
しかし、竹中総務大臣や中川政調会長は、消費税率の引き上げを唱えることが、あたかも抵抗勢力の仕業であるかのように発言しており、これには他の思惑があると思わずにはいられません。 行財政改革を行うのは当然だとしても、それだけでは現在5百数十兆円ある赤字国債を解消することはできず、消費税率の引き上げは不可避なことだからです。むしろ国民の皆さんに国の財政の現状をきちんと公開し、改革を必死になって行いながら、消費税のあり方についてもしっかりと議論していくつもりです。
先の選挙で自民党が「改革」を唱え圧勝した勢いからか、最近、中身の薄い、あるいはただ国民受けを狙っていると思われるような「改革競争」が目立ちます。三位一体の改革などは、国と地方の役割分担をしっかり議論せずに、ただ財源の委譲を決めたために、結果的に国と地方自治体の相互不信が強くなり、お互いに不満の残る結果になってしまったといえましょう。
今回の行財政改革と消費税の議論もまた、国民の皆さんの痛みをともなう極めて真剣な問題であり、来年の自民党総裁選向にけた「口当たりのいいだけの議論」にしてはなりません。
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