中心地に、今こそ高齢者用公共住宅を。
山形市の旧市街地を歩いていると、お年寄りだけが住んでいる住宅が驚くほどたくさんあります。子供がいないのか、あるいは別の場所に居住しているのか判りませんが予想以上です。それらの住宅は、まず改築しませんから小路も入り組んでおり、また建築後数十年以上経った家も数多く、手入れの具合にもよりますが決してきれいとはいえません。さらに、空き家も数多く目立ちます。市の嘱託の人が下水道設置の勧誘で廻っていましたが、最初からあきらめており、「一応、確認のため廻らなければならないので…」とのことでした。もちろん、そこに住む人々は郊外移転などは考えていません。街の中にいるほうが便利だからです。
東京を中心として、日本経済はようやく回復してきたといわれていますが、地域経済のほうは構造上の違いもあり、まだまだ苦しんでいます。構造改革の名の下、不良債権の処理や郵政公社の民営化に代表される特殊法人の改革、年金改革など小泉総理が大鉈を振るっていますが、それに伴っての痛みを味わっている人たちもいます。痛みを伴う改革をする時には、片方できちっと救済策を用意することが必要ですが、改革の一番の犠牲者はこうした高齢者です。年金をしっかり貰っているお年寄りもいますが、そうでないお年寄りも多く見られます。内需拡大とともに、中心地の活性化にも繋がる、こうした人々のための高齢者用高層住宅を街の中心部に建設すべきだと思います。
同時に、医療施設や学校など、公共施設との一体的な建設も検討すべきです。 |