えんどう利明--日本を、山形を、元気でいっぱいにします。
教育とは

ある小学校の卒業式に招かれました。予行演習をしっかりしたせいか、式次第は淡々と進みましたが、元気がありません。子供の数が少ないのが一番の原因かもしれませんが、先生をはじめとして熱気が感じられないのです。

卒業生は短歌作りの活動を熱心に行い、全国の大会に出品してその県の県知事賞を受賞したのですが、そんな紹介もありません。先生に問うたところ「一人だけ目立つと困る」とのことでした。

しかし、立派な活動をしたのに学校の中で評価されなければ生徒達にとってやる気が出てこないはずです。立派な活動をみんなの前で誉める事によってみんなの頑張りも出て来るのです。最近、横並びの評価が進み、成績も結果ではなく取り組みの評価だったり、運動会では全員が同時にゴールするようにさせたりと、個人の成果を評価せず反って悪平等が進んでいます。成績の良し悪し、運動の上手さ、手足の器用さや美的感覚の良さなど生徒一人一人の評価をしっかりしてやり、その上で努力目標を作ってやるのが先生の仕事のはずです。勉強がダメでも面倒見のいいだけのガキ大将が居てもいいのです。「一人だけめだつと困る」などというのは、先生が努力を怠っているからです。

昨日、NHKの「プロジェクトX」の再放送で、ツッパリ少年達をラグビー高校日本一にした京都伏見工業高校の山口良次先生の活躍を見ました。生徒と一緒に涙を流せる熱い思いに、思わずもらい泣きをしてしまいました。熱い思いが溢れているのです。

結果の平等を求める父兄が多い事も承知しています。しかし、子供が社会に出たときには結果で評価されるのです。ましてや、同じ学校で行っているスポーツ少年団は勝つことを目標にして活動しているのです。悪平等は、本人の高等教育や社会参加の阻害になってしまいます。
 
平成15年3月20日 
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